名古屋ポタフェス 行ってきました 2018年版

今年も名古屋ポタフェスに参加してきました。昨年は6月でしたが、今年は3月とこのあたりの開催時期の違いは何か法則性はあるんですかね。

今回も個人的に特に気になる製品があったわけではありませんが、最近、ちょっと低下気味のポータブルオーディオへの刺激になれば、なんていう思いもあったりします。また同好の士お二人と一緒に行ったので、お互いに試聴した製品の感想を交換したり、Twitterでフォローさせていただいている人と言葉を交わしたりと楽しい時間を過ごさせていただきました。

七福神商事
本当にたくさんのイヤホン、ケーブルを出されており、あとから調べたら数点しか聴いていませんでした。まぁ試聴しているよりお話ししている時間の方が長かったような気もしますが。お店の方ではありますが、私たちユーザーと近い視線で商品を扱っておられる感じでとてもフレンドリー。僕も思わずファンになってしまいました。
こちらで聴かせていただいたのはFEARLESS Audioの3Dイヤホンと一部で人気の4BA+1DD 丸七。
FEARLESSの3Dイヤホンは10BAと2BAを聴かせていただきましたが、あとからチェックすると8BAというのもあったようですね…
10BAはこちらのDAP、AK70 MKⅡが完全に力負け。まぁ音が出ていますねレベルの音でした。アンプもしくは駆動力のあるDAPでないと真価を発揮できないようです。
2BAはまずは樹脂充填された筐体の美しさに感心し、次に音の良さに感嘆しました。スイッチがあって音質の変化を楽しめるのですが、音場に大きな変化があり、曲によってどちらが合うかを楽しめると思います。音質は明瞭感、解像感が高く、低域も多くはありませんが特にメタルを聴いても不足しているとは感じませんでした。またケーブルを変えていただきバランス接続で聴いてみましたが、これは少し派手になりすぎで聴き疲れしそうに感じました。
買おうかどうしようかと悩んでいた丸七は、試聴機が赤っぽい素材で見た目も悪くなく期待したのですが、ぜんぜんうまく装着できずがっかり。このイヤホンに関してはあまりその手の話しを聞いたことがなかったので、自分でもちょっとびっくり。残念な結果となりました。
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HIFIMAN
こちらでは今回のポタフェスの目玉と個人的には思っている新DAP、R2R200 太子を聴かせていただきました。
HIFIMANのフラッグシップDAPは現行のHM901Sのような大柄なイメージがあったため、まずはその小ささにびっくり。iriver AK70とあまり変わらないサイズでした。液晶は青い文字表記だけ だったので、アートワークの表示などができるカラー液晶ではないのかな。まだ調整中ということで、いろいろとバグがあるようです。4.4mm5極バランス接続に対応とのことでしたが手持ちにはないため、3.5mmシングルアウトでの試聴となります。使用したイヤホンはUM Maverick Ⅱカスタム・改(と書くとカッコいいけど、要はマベカスⅡをDIYでユ ニバ化したようなもの)。
音質はダイナミックで解像感も音場感も高く感じましたが、僕が勝手にHIFIMANのDAPに抱いているウォーミーな音とは違う印象でした。ただ、内蔵されている音源だけでの試聴だったため、日頃に聴いている曲ならまた違う印象になったかも。
かなりの高額になると思いますが、先ほどこの文章を書くためにHIFIMANのサイトを見たところ、本国ではイヤホンのRE2000のシルバーバージョンと同梱して20800元、日本円にして35万円弱だそうです。RE2000シルバーの音質が既販売のRE2000とデザインの違いだけならそこまでは高くないのかなという感じではあります。
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VECLOS
あまり聞いたことがないメーカーですが、魔法瓶を作成しているTHERMOSがつくったオーディオメーカーだそうです。
既に発売しているBluetoothスピーカーに続いて今夏に販売予定のイヤホンとヘッドフォンを聴いてきました。
イヤホンは素材がステンレスを使用したものとチタンを使用したものが二点ずつで、型番の数字が同じものは共通のドライバーだそうです。
いずれも共通するのは解像感の高さと明瞭さ。やや低域が少ない感じで、BAドライバーを使用しているそうです。造りはしっかりしており、シンプルですがなかなかカッコいいです。
ヘッドフォンもやはりチタンとステンレスの素材で開発しているそうですが、今回はステンレス製のみを展示していました。こちらもシンプルかつ渋いデザインで、スーツ姿のサラリーマンが通勤時に使用してもいい感じです。装着感も良く、音質も特化したものは無いものの、音楽を楽しむヘッドフォンという感じで好印象でした。チタン製のものも聴いてみたいものです。

Accoustune
昨年に引き続き現行機のHS1503だけでなく、試聴機を聴かせていただき、また今後に予定されているケーブルの話しなども伺うことができ、相変わらず楽しい時間を過ごさせていただきました。
HS1503はいまや伝説の名機とでもいうべきHS1001には及ばないものの、かなり高域がきれいでいい感じでしたが、やはりあの筐体は…というところでしたが、今後は筐体デザインの見直しも検討されているようです。もう前のデザインでいいんじゃね、などと発言してしまいましたが。
相変わらず多数の試作機ラインナップの中で、もっとも好印象だったのはステンレス筐体のもの。解像感と拡がりのある音はなかなか魅力的でした。製品化を待ちたいものです。
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あとは気になる商品を割と短時間で回らしていただいた感じです。AK KANNのラインアウトの音質を聴いてみたり、Cayn N5Ⅱを聴かせていただき、MMCXに変わったLEAR AE-1dシリーズを聴 かせていただき、KINERA SPEEDを聴かせていただき、Bries AudioさんのFlexケーブルを試させていただいたり。
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今回のポタフェスに参加し、発売されたら買いたいなと思ったのはFEARLESS Audioの2BAとVECLOSのヘッドフォンですね。どちらもできれば50K円以下で販売されてほしいものです。
個人的にはそれなりに楽しめた今回のポタフェスですが、最近はすっかり市民権を得た中華イヤホン系が七福神さんだけだったのはちょっと残念かな。まぁ同じ日に上海でオーディオフェアが開催されていたそうなので、日本のメーカーでも名古屋ではなくそちらに行かれているところもあったようです。日本経済が堅調と言いながらも、バブル状態の中国には適いませんからね。ただ、それだからこそ、価格だけではない自分が好きな音楽を楽しむためのシステムという地に足がついた考え方ができるんじゃないかななどと思ったり思わなかったり。

何はともあれ、今回のポタフェスを準備、運営、参画いただいた各位に深く感謝する次第であります。今後ともよろしくお願いいたします。