Fiio X7 アンプモジュール聴き比べ

各アンプモジュールのスペックは下記の通りです。日本ではあとAM0というノンアンプ・モジュールが発売されていますが、海外ではAM1 MODの音を再現したAM2Aというのが発売されています。こういう海外では発売されているけど日本では発売されていないというのを聞くと、どこまで日本で売る気があるのかなぁなんて思ってしまいます。それにしてもユーザーグループによるMOD製品の音を再現するアンプモジュールをFiioが作って販売するという本末転倒なことをするってなかなか微笑ましいなんて思ってしまいますが、企業としてはどうなんでしょうね。 

名 称 オペアンプ バッファ 出力(16Ω/1KHz) 駆動時間 備   考
AM1 OPA1612 AD8397 200mW 9時間 標準
AM2 MUSES02 TI BUF634 350mW 8時間 ミディアムパワー
AM3 TPA1622 TI TPA1622 420mW 6時間 バランス接続(2.5mm4極)
AM5 MUSES02 TI TPA6120A2 800mW 6時間 ハイパワー
AM1 MOD AD8620 AD8397ARDZ 420mW 7.5時間 海外ユーザーグループによるAM1改造品

イヤホンは手持ちのイヤホンでもっともフラットに感じる1216.ears 4RMを芝音研のAL-Orpheus 2.5mm4極仕様でリケーブルしたもの(3.5mm接続時はEFFECT AUDIO 2.5mm to 3.5mm Adapter Straight Plugを使用しています。)

 

試聴曲は下記の通りです。

・I.G.Y./Donald Fagan(16bit/44.1kHz)

・十戒(1984) 30th anniversary mix/中森明菜(24bit/96.0kHz)

・金田 KANEDA Symphonnic Suite AKIRA 2016/芸能山城組(24bit/192.0kHz)

・April Rain/Delain(16bit/44.1kHz)

 

AM1

フラット。Fiioのイメージのパワフルさはあまり感じません。X5 3rdと似た感じですかね。どのイヤホンも無難に鳴らすイメージです。

 

AM2

解像感が高く、スピード感やキレは申し分ないけどもう少し低域が欲しい感じ。イヤホンによってはややシャリつくかも。

ただ、このモジュールでHeir 5.Aを聴くとかなりいい感じです。それだけ高域が伸びているんでしょうね。

イヤホンを選ぶけど悪くないと思います。

 

AM3

2.5mm…スピード感があり、高域寄りなこともあり、分離感、解像感が高く、硬く感じる出音です。締まった低音に、ボーカルは近くもなく遠くもなく、いい感じですね。キレがいいのでメタルに合う感じです。音場は広くもなく狭くもないといったところでしょうか。

3.5mm…全体的に2.5mmと同様の傾向ですが、にやや大人しくなりますね。特にスピード感とキレが減少したように思います。

 

AM5

低域が増えるので、見晴らしはいいがやや大人しくなる感じです。スピード感にはやや欠けますが、ボーカルは近づくので曲によってはいい感じだと思います。

RHA CL1を使用したところ、低音が増えて楽しいのですが、普通のイヤホンになってしまった感じで、CL1らしさを活かすならAM3がベストか悩むところです。

 

AM1 MOD

AM1の解像度及び出力アップ版といったところでしょうか。いろんなイヤホン、曲に合う感じです。他のアンプモジュールのような特化した音ではありませんが、AM2ほどシャリつかず、結構使い勝手がいいモジュールでは。

 

今のところ、常用はAM1 MODかAM3は悩むところです。 

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ROSE BR5 mk2

ROSE BR5 mk2は5BAのイヤホンになります。mk2とありますので、先代があるのですが、Twitterでお世話になっている方に聴かせていただいたところ、高中低とそれぞれ過不足無く出ていますが、もう少し高域が伸びるといいなという印象でした。その後、mk2が売り出された時に、Twitter上でAliExpressのショップであるNIceHCK Storeさんが、CampFire Audioの人気製品、Andromedaとの比較を望む、みたいな煽り?感のある宣伝をされていたので、高域に改善が見られたのかなと思い、購入してみた次第です。

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パッケージ、附属品はいつもの通りの感じです。

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ペリカンケースの中にはケーブル。ROSEはもう少し附属のケーブルをそれなりのものにしてほしいと思っています、L、Rの区別もつかない感じで、ちょっと使う気が失せます。

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色は別にAndromedaを意識したわけではありませんがグリーンにしてみました。正直なところ、グリーンって苦手な色なので、今となってはブルーにしておけば良かったかなと。

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まだ数時間聴いただけですが、概ね先代と似た印象です。大きく変った感じは受けません。中低域がメインで、高域がも少し頑張って欲しい感じです。Andromedaとは違いますね。5BAというのが同じだけかな。

ケーブルは芝音研さんのAL-Orpheus、イヤーピースは最近のお気に入りのRHAのを使っています。DAPはFiio X7です。

 

筐体が割と特徴的な形で、ノズル部分が長く、耳奥に入ってくる感じなので、装着時に安定感はありますが、装着感自体は苦手な感じです。使っているうちに慣れるといいのですが。

記録 所有機器一覧 2017年7月

DAP

  • ONKYO GRANBEAT DP-CMX1
  • Fiio X7 MKⅡ
  • Fiio X7(売却予定)

ヘッドホンアンプ

  • 無し

ヘッドホン

  • Skullcandy CRUSSER WIRELESS

イヤホン

  • HEIR AUDIO Heir 5.A
  • Ultimate Ears UE11Pro
  • RHA CL1
  • LEAR AE1d BE(売却予定)
  • ROSE BR5 mk2
  • 1216,ears 4RM
  • 1216.ears 3V3(売却予定)

到着待ち

  • TRINTY AUDIO PHANTOM MASTER 6(2016年8月21日オーダー済)
  • TRINITY AUDIO Atlas Delta(2017年2月2日オーダー済)
  • TFZ MY LOVE 2(2017年7月23日オーダー済)
  • TFZ EXCLUSIVE 5(2017年7月28日オーダー済)
  • Hidizs AP200 64GB(2017年7月12日オーダー済)

購入予定

  • 無し

Fiio X7 購入篇

Fiio X7は2015年12月に国内で発売が開始されたFiioのDAPではフラッグシップ機となります。フラッグシップ機といっても比較的リーズナブルな同社のことなので、発売当初から100K円を切る感じだったので、某AKのようになかなか手が出ないということはありません。

ただ、FiioはポータブルアンプでもDAPでもパワフルで元気な音、低音が強めというイメージがあり、アンプもDAPも様々なDACオペアンプを使用しているにも関わらず、底流に流れるFiioらしい音、という抜きがたいイメージがあり、それが良くも悪くもユーザーを選んでいるように思います。実際にそれぞれを聴くとそうでもないんですけどね。

今までFiioの製品の仕様歴は、黎明期?のFiio E5、それから最近のFiio X1、X5 2nd、X5 3rdぐらいです。正直なところ、いずれも比較的短期間で手放したように思います。特にDAPはいずれもPicollo、Aune B1などのポータブルアンプとセットで使用し、DAPに不満が生じて手放したというよりも、アンプとセットで使用するスタイルが嫌になって手放したように思います。

DAPとアンプを合わせた多段での日常的な音楽鑑賞は荷物が増えることや充電の煩わしさもあって、自分には無理だとやっと最近になってわかったこともあって、最近はGRANBEAT一台体制に慣れ始めたところでした。充電を考える必要はありますが、GRANBEAT一台で済むのはとても楽だったのですが、今回DAPを追加したのは先日に購入して大変気に入っているイヤホン、RHA CL1のためだったりします。

ご存じの方も多いかと思いますが、RHA CL1はインピーダンスが150Ωとなかなか扱いづらいスペックですが、それなりに出力のある機器を使うことにより、他のイヤホンでは聴けない唯一無二と言っても良い音を奏でてくれます。基本的に高域寄りなのですが、深くキレのいい低音が私の好きなメタルにベストマッチなイヤホンと思っています。

このCL1は元々は名古屋のポタフェスでShanling M2s+Picolloというセットで聴き、すっかり気に入って購入し、その後はバランス接続でGRANBEATと接続していました。

kiliko3611.hatenablog.com

ただ、やはりmini XLRを2.5mm4極プラグに変換するケーブル等を使っていたこともあり、煩わしく感じていたのですが、先日にeイヤホンEST店でFiio X5 2ndの3.5mm接続で何気なしに試聴してみたところ、X5 2ndのスピード感と低域のパワフルさがCL1に非常にマッチした感じでかなり気に入りました。ということでX5 2ndを購入、と思ったのですが、以前に使用していたこともあり、どうしようかと悩んでいたところ、ヤフオクにて今回に購入したFiio X7を見つけたわけです。

 

Fiio X7は既に後継機のX7 MKⅡが発表されたこともあり、eイヤホンの特価セールでもよく見かけるようになったので、新品で購入しても以前にくらべては低価格で購入できたのですが、ヤフオクで落札したのは本体だけでなく、AM2、AM3、AM5に加え、日本で未発売のAM1 MODというアンプモジュールがセットになっていたことと、DignisのケースやBluetooth多機能コントローラーであるRM1も付いていたことが決め手となりました。

 

Fiio X7はサイズ的にはGRANBEATに比較するとやや小ぶりなものの、それなりに重さや厚みはありますが、少なくとも多段よりは楽かなと思っています。音質的には標準のアンプであるAM1を使用している際は、比較的フラットで、ちょっとうろ覚えですが、X5 3rdと似た印象だったりします。パワフルでスピード感のあるX5 2ndの音とはずいぶん違いますが、どんなイヤホンにも合うような感じで、これはこれでいい感じです。

またアンプをいろいろ変えて楽しんでみたいと思います。

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Fiio X7 MKⅡ 到着篇

AliExpressのFiioオフィシャルショップから購入しました。7月25日に注文して26日に発注連絡が来て、28日に到着しました。DHLとはいえ最速です。価格は送料込みで75K円程度です。

今回は本当に写真ばかりの記事になります。詳細は後日。とりあえずぱっと聴いた感じでは初代Fiio X7と音質的に似通っているとだけ書いておきます。

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右側がMKⅡです。

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1216.ears 4RM、3V3 到着篇

1216.earsは香港のイヤホンのガレージメーカーになります。日本では昨年にチャレンジャーな方が購入して紹介されてから、大変評判が良いのですが、様々な有名カスタムイヤホンにインスパイアされた?音作りとネーミングから忌避感をお持ちになる方もおられるようです。中華らしいといえば中華らしいのですが、KZやSENFERほどお遊び感が無くて価格もそこそこなので、オリジナリティを重視される方には受け入れ難いのかもしれません。少なくとも日本国内でより販路を広げるのは今の販売方法では無理なことは確かなようです。

このパチモン臭いイヤホンの困ったところは、その出自に関わらず、非常に製品の評価が高いところです。音だけでなく、造りもしっかりしていて、満足感が高いため、何だかなぁと思いつつ、手にしてしまいました。

 

1216.earsのイヤホンを購入したのは初めてではなく、以前に4FEというモデルを入手したのですが、その際はヤフオクにて購入したので、1216.earsから直接購入するのは初めてになります。

kiliko3611.hatenablog.com

今回の購入も満を持してという感じではなく、いつものように勢いだけだったような感じです。以前はFacebookからメッセージを送って購入という手筈だったのですが、ここ数ヶ月の間にTwitterを日本語で始められ(代理の方かな?)、頻繁にディスカウント情報を流されていたため、TwitterのDMを日本語で送っても買えるのかなと思い、物は試しでメッセージを送ったところあっさりと購入できてしまいました。

元々は4RMを注文したのですが、翌日に低音が強くてバンド音源に合うという売り文句で3V3のディスカウント情報が流れてきたのでそっちも注文してしまった次第です。

 

4RMは7月3日、3V3は7月4日にDMを送りいずれもほぼリアルタイムで返事が返ってきました。いずれもデザインは透明青色で選択できなかったので2pinかMMCXかを指定し、支払はPaypalです。ほぼ同時期の注文ということで、少し割引してもらい、2つで約4,800香港ドル(70K円足らず)です。

その後は7月15日にTwitterのDMで完成連絡、翌16日に発送連絡が来て、24日に到着しました。発送は香港ポストです。

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附属品はイヤホン、ケーブル、イヤーピースとペリカンケースとシンプルです。今回はどちらも透明青色ですので、ぱっと見では区別がつきません。イヤホンの裏側?に右は赤色、左は青色で型番が書かれていると1216.earsの方にTwitterで教えていただきましたが、虫眼鏡がないと見えませんでした。

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何の変哲もない形状ですが、本当に装着感が良く、遮音性も高いです。ファーストインプレッションは4RMは解像度が高くフラット、3V3はやや音場が狭いもののパワフルで聴いていて楽しくなる感じです。

いろいろとイヤーピースやケーブルを変えて楽しみたいと思います。

 

 

カスタムイヤホンのメンテナンス

前のエントリーでも少し書いたのですが、みなと補聴器さんで教えていただいたカスタムイヤホンのメンテナンスをやってみました。

 

まずは乾燥です。湿度が60%を越えるこの季節は特にしっかりと乾燥させる必要がありますが、比較的空気が乾燥している冬場でも、密閉度の高いカスタムイヤホンは定期的に乾燥させる必要があるようです。特に僕みたいな耳垢が湿性の方は尚更のようですね。耳垢が湿性の人はカスタムイヤホンは向いてないんじゃないかとも思いましたが、西欧人の90%以上が湿性らしいので、一概には言えないですね。ただ、乾燥している人よりはしっかりとメンテをする必要があるのでしょう。

 

みなと補聴器さんではIDEXのクイックエイドをお勧めされましたが、とりあえずはNOBUNAGA Labsの乾燥剤入りケースを購入しました。使用していない時は基本的にこちらに入れておきます。 f:id:kiliko3611:20170722061636j:image

あと、内部の埃、汚れ等を掻き出すのに勧められたのは歯間ブラシの細いやつ。これなら100均ストア等でお安く入手できます。

 

で、ノズル内の埃等を除去するための最終兵器?がこちらのEAGLE VAC mini。オスカー・トレーディング社から発売されている湿式漏斗真空吸引式の補聴器の耳垢クリーナーです。

Eagle VAC mini(イーグル ヴァック ミニ) | 株式会社オスカー・トレーディング

使い方は簡単で、タンクに水を入れ、あとは電源をオンして、吸引ノズルをイヤホンのノズルに差し込んで内部の埃等を吸引するという感じです。

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吸引された埃等は水を入れたタンク内に落ちるので、終了後はその水を捨てるだけと使い方や後の手入れも比較的簡単だと思います。

もっとも今回は一週間前にみなと補聴器さんで散々清掃していただいた後なので、特に目立つ埃等は目視できませんでした。

 

こちらのクリーナー、気になる方がおられましたら、貸し出しますので、こちらのコメント欄やTwitterで声をかけてください。

 

で、いろいろと試しているHEIR AUDIO Heir 5.Aですが、少しはマシになったものの、左側の高音が出ていない状況は変わりません。殻割してフィルターを直接掃除したろかと思わなくはありませんが、冷静に考えると敷居が高いですね。誰かお安くリモールドしていただけません?