IMR R1 Zenith

IMR Acousticsはあの悪名高き?Trinity Audioのhead designer、Bob Jamesにより2017年に誕生したイギリスのイヤホンメーカーになります。Trinty AudioとBob JamesについてはHead-Fiでも話題になっていて、Trinityと無関係を装ってるIMRの製品は買わない、なんて主張をされてる人も。

自分もTrinity Audioのイヤホンは結構買っていたので、IMRについてはうーんと思わなくもありませんが、Trinity AudioにしてもIMR Acousticsにしても、ちょっとユニークなイヤホンを作るメーカーなのは確かなので困るところです。

IMR Acousticsのデビュー機はAcoustics R1という機種で、国内でも宮地楽器(Trinity Audioも扱ってましたね)から販売されました。Trinity Audio譲りのフィルターによる音質変化を楽しむ機能に加え、開閉ポートの切替による音の抜けや開放感を調整できるギミックがある、なかなか興味深い機種でしたが、音はまだしも価格の割にビルドクォリティが高く思えず、購入には至りませんでした。ただ、ユニークなデザインなど気になる機種ではありました。

Acoustics R1の後継機として発売されたのがR1 Zenithです。こちらは国内では販売されておらず、Massdropで見かけたことはあるようなないような。Acoustics R1よりは価格は安かったのですが、それでも500ドルぐらいはしていたように思います。今回、IMRでセールが開催されていることをTwitterのフォロワーさんに教えていただき、購入してしまった次第です。

imracoustics.com

スペックは下記の通りです。Acoustics R1が13mmセラミック・ハイブリッドドライバ・ユニットだったのに対し、Zenithは14mmセラミック・ハイブリッドドライバ・ユニットだそうです。高性能セラミック・ドライバと強力なネオジム磁石を搭載するベリリウム・ドライバの組み合わせは同じかと。他の数値にも変わりはありません。

  • Gen II 14mm driver featuring uprated Neodymium motors with beryllium diaphragm + Piezo Ceramic driver
  • Gen II IMR adjustable porting system
  • 2 Pin detachable cable
  • Impedance: 32 Ohm
  • Sensitivity: 108db (+/- 3DB)/SPL/mW
  • Frequency response: 14 - 40000Hz

附属品は豊富で、先述したフィルターに加え、ケーブルも通常の3.5mmに加え2.5mmバランス接続用の2本が附属しています。ただ、このケーブルがゴムチューブのような質感で、ちょっと扱いづらいです。

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フィルターの説明は下記になります。(HPの説明をGoogle翻訳で)

  • ブラック:パワフルでインパクトのある低音、豊かな中音域、強力な高音
  • ピンク:中音域と高音域が同じ黒フィルターから低音がわずかに減少、非常にニュートラルなサウンド
  • カッパー:最大の低音、豊かな中音域、わずかにくぼんだ高音
  • オレンジ:黒と比較して高域がロールオフされたバランスの取れた低音と中音
  • ブルー:全体でフラット、 軽くて風通しの良い音

 

イヤホン本体。やや造りに難があった開閉ポートは違う形で残っていますが、デザイン的な面白さは減少し、Acoustuneのイヤホンに似た感じです。デザイン自体はメカニカルで悪くないと思っています。

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真ん中の軸を回転させて開閉ポートの操作を行いますが、細かな設定ができる目安が無いので、閉めるか開けるかの二択だと思います。

ケーブルの極性が通常のイヤホンと逆になっているらしく、CIEM用ケーブルを装着する際のガイドとでもいうべきスリット?が通常の2pinタイプのイヤホンであれば内側にあるのに対し、Zenithは外側にあります。そのため耳掛け部にガイドが付いているケーブルが使用できません。

そういえばTrinity Audioで2pinが横向けに取り付けられてるイヤホンもありましたっけね…

 

ドライバーの構成上、それなりに慣らさないと落ち着かないかなと思っています。箱出し直後は、初めから装着されていたブラックのフィルターも相まってか、かなり低音が強く主張するなかなかの曲者な感じです。

音質については改めてレビューしたいと思います。