KB EAR Diamond

KB EAR Diamondはダイナミックドライバー一つのイヤホンです。価格はAmazonで9,980円、AliExpressのOfficial Storeでは79ドル(定価は112.86ドル)で販売されており、ドライバー構成の割には比較的高価な感じがします。ドライバー数だけで価格をどうこう言っても意味は無いのですが、最近までの中華イヤホンはいかにたくさんのドライバーを積むかを競っていたような感じだったので。

中華イヤホンに限らず、ついこのあいだまでは多ドラ=高級機だったのですが、ダイナミックドライバー一発の高級機が昨年には次々と発売され、しばらくは肩身が狭かった?ダイナミックドライバーが復権したように思います。

今回はWTSUN Audioさんから声をかけていただいてのレビューです。合わせて5%割引クーポンを提供いただいております。プロモーションコードは"6SELWYLT"で1月10日から今年の5月31日まで利用可とのことです。

 パッケージ。
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附属品は各種イヤーピース、イヤホンケースなど。イヤホンケースは使い勝手が良さそうです。ケーブルは取り回しも良さそうで、バランス接続を試してみたいとかでなければ附属のままのケーブルでいいかな。イヤーピースもSpinFitもどきですが、特に違和感もないため、標準のまま使用しています。
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イヤホン本体。デザインはAmazonの販売ページの画像ではいまいちな感じでしたが、実物は思っていたよりはいいかなと。あと、金属製、「カーボンファイバーのフェースプレート付きでAL合金で作られた高級な筐体」だそうなので、特にこの季節はヒンヤリします。ちょっと重いかなと思わなくはありませんが、装着感は悪くありません。

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このイヤホンの売りは名称通り、「ダイヤモンドに近い特性をもつ、高速DLC(DIAMOn-LIKE CARBON)コーティングされたD.L.Cコーティング・ダイナミック型ドライバーは、優れた忠実性、周波数特性、低い歪率を実現させた特別なダイナミック型ドライバーです。特徴としては、その高速、オーガニックな音色、そしてその絶妙な解像度です。」のようです。DLC振動板といえばオーテクのBTイヤホンやAnkerのTWSぐらいしか思いつかなかったのですが、調べてみるとMonndrop KXXSやJVC HA-FD02などいろいろあるみたいです。また、TFZ NO.3 Tiはダイヤモンドドライバーと名乗っていますが、DLCなのかはちょっとわかりませんでした。ちなみにGoogleで「イヤホン DLC」で検索するとNoble Audio Falconが多数ヒットしましたが、あちらはDLCDLCでも「Dual-layered Carbon Driver」だそうです。

 

DAPはXiaomi Mi Mix 3とLDACで接続したFiio BTR5及びShanling M2X及びM2X+ifi xCANを使用しています。ダイナミックドライバーのイヤホンらしく、そこそこ駆動力が必要となるため、BTR5とM2X単体に繋ぐ時はハイゲインに設定しています。

箱出し直後は、やや低域寄りであまり派手さは感じません。最近の中華イヤホンに多い、音圧が高くてキラキラしてボーカルが近いということはなく、割とまろやかな柔らかい音に感じます。ダイヤモンドという名称から受けていた硬質で煌めくイメージとは割と真逆の音のように思います。すごくいいとは思わないものの、長く聴いていても疲れない音、という感じです。

それから約100時間ぐらい鳴らし込んでみました。基本的な印象としては箱出し直後と大きく変わることはありませんが、低域がしっかりめに聴こえるようになったように感じます。そのためもあってか、楽曲によってはボーカルが遠く感じることがあります。高域も必要にして十分ですが、ぱっと聴いてすごい!と思うイヤホンではありません。じっくりと聴くとしみじみいい感じと思えるイヤホンです。聴き疲れもしませんし。

自身の聴くジャンルではボーカル曲よりインストゥルメンタルの方が合うように思います。ボブ・ジェームス深町純なんかのフュージョン系が耳に心地いい。