Astell & Kern AK120
AK120が発売されたのは2013年です。春のヘッドフォン祭でお目見えしたので、4年近く前になります。この4年間でポータブルオーディオもずいぶんと変化しましたね。当時はこのAK120の価格が10万円オーバーだったのことに驚きましたが、今や…という感じですね。
先月に完成したカスタムイヤホンのHEIR AUDIO Heir 5.Aですが、当初はボワついて失敗したかなぁと思っていたのが耳エージング?で高音も伸びて好みになったと以前に書きましたが、最近またボワつきが気になるようになってきました。これは音が変化したのか、私の感じ方が変ったのかわからないところではありますが。
そこそこの高音とずんずんくる低音は変わらないのですが、ボーカル、特に男性ボーカルがボワつくというか変に響く感じでなんとかならないかなぁと思っていろいろ試してみました。
まずはケーブルをノーマルからMOGAMI2944八芯、4N純銀撚り線八芯、MOGAMI2944四芯、Effect Audio Thor Cupper、Effect Audio Thor Silverなどなどに変えてみました。多少の変化はありましたが、解決するには至りませんでした。
次は上流を変えてみようということで、パワフルで温かみのあるDX200から、AK70へ。これは確かにそこそこ効果はありましたが、解決とまではいきませんでした。GRANBEATはDP-X1Aより高・低域にメリハリを付けている感じでダメでした。
それで、AK70でそこそこ効果があったことから、今回のAK120の導入となったわけです。結果としてはかなりボーカルは改善したように思います。ただ、やはり音の広がりあたりはやや不満が残ります。
そこでさらにGLOVE AUDIO THE GLOVE A1を導入。DACにES9018KSを使った機種ですので、AK120よりは音楽的というか穏やかな音になるかなという心配もあったのですが、まぁ許容できる範囲で全般的に音質が向上したように感じます。今はこれにケーブルは4N純銀撚り線八芯ケーブルでバランス接続がいい感じなのでしばらくこれで様子見です。
今回に感じたのは、やはり試聴である程度の傾向はわかっていても実際にできてみないとわからないカスタムイヤホンは難しいなということです。人気機種を避けたのも事実ですが、Heir 5.Aを選んだのは試聴で一番印象が良かったのですから、それでもこういうことになるんだなぁと。また、これはドライバ構成とかよりも、HEIR AUDIOのカスタムは音濤管がかなり長く、耳の奥の方まで届いているのが原因の一つなように思います。
ただ、このイヤホンを使っている時に、急に曇りが晴れたと感じたことと、反対に急に曇ったと感じたことがあります。これが私の聴覚の問題か、それともイヤホンが故障しているのかが判明できませんし、また再現性も困難、検証するにもまたメーカーに送り返す必要があり時間がかかるだろうということで、しばらくはこのまま使っていこうかと思います。
インプレッションも含めるとこのイヤホンを作るのにかかった費用は約15万円ですが、カスタムということでeイヤで売るとなると最高で1万円にしかなりません。これがカスタムイヤホンの困った?ところですね。正直、ユニバーサルイヤホンならとっくに投げてたと思います。
気に入らなければ使わずに放置しておけばいいのかもしれませんが、貧乏性なもので何としても使おうとして、さらにお金を無駄に使ってしまうというダメダメなパターンかもしれません。まぁこうしていろいろと遊べるのも楽しいのですが。
ただ、このイヤホンがまったくダメダメかというとそうでもなくて、スケールの大きなサウンドトラックなどを聴くとなかなかの音を奏でてくれます。専用のプレイリストを作るのがいろいろとお金をかけるより、もっともこいつを活用できる方法なのかもしれませんね。
あと、Heir 5Aはかなりぴったりすぎてやや圧迫感があるので、ちょっと自分で削っちゃおうかなぁなんて考えています…
今回はほとんどボヤキに近いものになってしまいました。ごめんなさい。